2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

世界の重さと存在の軽さ――「恋する原発」について

またまた斎藤美奈子でいささか気がひけなくもないのだけれど、10月26 日の朝日新聞朝刊の「文芸時評」で斎藤は文芸誌の新人賞受賞作を二作取り上げたのち、高橋源一郎の小説「恋する原発」(「群像」11月号)に言及している。 「義援金を寄付するために震災…

幾時代かがありまして――高島俊男『ことばと文字と文章と』を読む

高島俊男先生の『ことばと文字と文章と(お言葉ですが… 別巻4)』が出た。専門誌に掲載された一篇をのぞき、すべて書き下ろしである。なんと贅沢なことか(高島先生と小林信彦のコラム――小林信彦だけ敬称抜きなのはべつに他意があってではない――を読むため…

シュトックハウゼンの災禍・補説

10月7日の朝日新聞朝刊に、一頁全面をついやして「紙面審議会」の記事が掲載されていた。いくつかのテーマに分かれたうちの一つ、「ネット世論」という項で、内田樹委員と朝日の政治部長、編成局長らとの議論の抜粋(要旨)が載っている。 内田氏は、鉢呂氏…

シュトックハウゼンの災禍

1 9月16日の朝日新聞朝刊の片隅に記事訂正の告知が載っていた。以下その全文である。 「訂正 13日付「メディアタイムズ 鉢呂氏の放射能発言、経緯は」の記事で、「防災服の胸ポケットにしまっていた個人用線量計をのぞき、その日に測定された数値の一つを…