2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

カフカ翻訳異文 その2

さて、光文社古典新訳文庫の『変身/掟の前で 他2編』を読んで本当にびっくりしたのは、訳者あとがきに指摘されていた次のような事実であった。 光文社文庫収録の短篇「判決」に、こういう箇所がある。 「ぼくはほんとうに幸せだ。そして、君との関係もちょ…

カフカ翻訳異文 その1

おどろいた。いやあ、そうだったのか。ふうん。というようなことは、何かにつけて無知な私には日常茶飯事であるけれども、いや、これにはびっくりした。 カフカの短篇が丘沢静也さんの新訳で出たので買ってきた。『変身/掟の前で 他2編』(光文社古典新訳…

「落合秋草堂」掌録

古本の世界は面白い。 たまたま通り掛った古本屋に探している本がありそうな予感がして店へ入るとちゃんとある。電車のなかで読んでいた本に面白そうな本が紹介されていて読みたいと思い、電車を降りて古本屋へ入るとその本が棚に並んでいる。そういう経験に…