2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

文体の人、橋本治

紀伊國屋書店が出している「scripta」で、斎藤美奈子が橋本治の『桃尻娘』について書いている(連載「中古典ノスヽメ」第8回)。これはネットで読むことができる*1。 《『桃尻娘』は「小説現代新人賞」の佳作に入選した(受賞作ではなかったのだ)、橋本治…

人は死んで文を残す

追悼文を読むのが好きだ。とりわけ作家を追悼した文章に目がない。先頃編集をした随筆集(敬愛する編集者が丹精を籠めて書かれたもの)にも数篇の追悼文が収められてい、いずれも一読忘れがたい余韻を残す。それをいうなら追悼と銘打っていない文章でさえ、…

あなたって何かこう不思議なしゃべり方するわねえ

1月27日、サリンジャーが死んだ。享年91。 村上春樹が『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を翻訳したのが、つい2、3年前と思っていたが、もう7年前になる。このところ、わたしの身辺ではなぜか3〜4か月ぐらいで1年になる。デフレだかインフレだか知らな…