2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

スタイナーのつづき、あるいは由良君美と山口昌男

George Steiner at The New Yorkerを読んだのをきっかけに(原著を読了したというわけではありません、為念)、スタイナーの本を引っ張り出し(『脱領域の知性』も出てきた)、あれこれとつまみ食いならぬつまみ読みをした。読書の至福とはこういうことなの…

呼びかけと応答

ひとつのエピソードを書きとめておきたい。老人ホームに居住するひとりの高齢の女性の話だ。かりにAさんとしておこう。Aさんは、ある事故によって数年前から「失語症」の状態になっていた。といっても、脳の器質的な障害による失語症ではない。日常生活に…

George Steiner at The New Yorkerを読んでみた

George Steiner at The New Yorker が届いた。前回、例に挙げた意味不明の邦訳の本当の意味はなにか、興味をお持ちの方も一人か二人はいらっしゃるのではないかと思い、つづきを書いてみることにした。不明なのは例に挙げた箇所だけではないけれども、挙げ始…