2018-09-11から1日間の記事一覧

憧憬と嫉妬と、少しばかりの軽蔑と――『トニオ・クレーガー』の新訳を読む

トーマス・マンの『トニオ・クレーガー』の新訳が出た。浅井晶子訳、光文社古典新訳文庫。大西巨人の『神聖喜劇』の関連で『トニオ』を再読したのが4年前だった*1。久しぶりに新訳で読んでみたが、行き届いた清新な訳文のせいもあずかってか、前回読んだとき…