2008-06-01から1日間の記事一覧

続・孤島へ持って行く本――『郷愁の詩人 田中冬二』

孤島へ持参した本のなかから、もう一冊について書いてみよう。和田利夫『郷愁の詩人 田中冬二』(筑摩書房・1991)。 1 わたしは田中冬二の詩のよい読者ではない。なのになぜA5判・450頁もある浩瀚な評伝を読んでみる気になったのか。それは大正から昭和…