2006-09-24から1日間の記事一覧

横たわる子規――詞書寸感

1 正岡子規は『墨汁一滴』の明治三十四年四月二十八日の条でこう記す*1。 「夕餉したゝめ了りて仰向に寝ながら左の方を見れば机の上に藤を活けたるいとよく水をあげて花は今を盛りの有様なり。艶にもうつくしきかなとひとりごちつゝそゞろに物語の昔などし…