2006-07-09から1日間の記事一覧

幸いなるかな滑稽なる者よ――大江健三郎と中野重治

いささか旧聞に属するというべきかもしれないが、先月、六月二十日の朝日新聞朝刊に掲載された大江健三郎のエッセイ「定義集」(月に一度の連載)に感ずるところがあったので書いておきたい。 1 「それが敗戦に向かう年から戦後数年にかけてだったことを不…