谷崎潤一郎の「細雪」はよく知られているように戦時下に「中央公論」に連載される予定であったが軍部の忌諱にふれ、二回分が掲載されたのみで連載は途絶した(昭和十八年)。発表のあてのない小説を谷崎は孜々として書き継ぎ、十九年臘月秘かに中巻を脱稿し…
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